事後検討 ✖ 熊野町実践
ぬん先生とツイッターでやりとりする中で、授業の事後検討をさせていただくことになりました。
授業の事後検討は、実践の価値を何倍にも高めるとても良い方法です。
このような機会を与えてくださった「ぬん先生」に感謝申し上げます!
では早速、事後検討をさせていただきましょう!
厳しい意見も躊躇なくさせていただきますよ(笑)
過去の事後検討より
過去に、八丈島の実践を事後検討させていただいたことがありました。
そのときの検討の視点が次の3つでした。
①設定があいまい
②案件が問題解決になっていない
③授業の目的があいまい
この3つの視点で検討すれば、大概のインバスケット授業は改善できると、おにぎり🍙は思っています。
①設定があいまいではないか?
そもそも、設定が見えません。
なぜ設定が必要なのか?
それは「多角的に考察する力」を養う手立てだからです。
立場が明確ではないと「考察があいまい」になります。
(板書から設定が見えないだけで、ちゃんとあったらごめんなさい)
②案件が、課題解決になっていないのではないか?
案件を引用します。
学校で筆をたくさん使うから「作ってくれ!」と言われたことを思い出すよ。昔から学校はあったけど、そんな筆を使うことなんてあったかなぁ。おかげで、筆がたくさん売れてよかったんだけどね。
→書写の時間が増えたを引き出す案件
筆を作る町は他にもたくさんあったのだけど、他の町は作らなくなったんだよなぁ。何か他に行っていたのかなぁ。
→「他の町は工業化」を引き出す案件
熊野町にも「大きな工場を作ろう!」となったんだけど、結局できなかったんです。広島市や福山市みたいに広くて大きくないからなぁ。
→工業化に向いていなかったことを引き出す案件
解決したい課題がはっきりしません!
「ぼやき型」の案件でもうまくいくことはありますが、基本は「もろに課題として示す」方がうまくいくと思います。
③授業の目的があいまいではないか?
目的はどちらのか?
A「熊野町の筆について詳しくなってほしい!」知識・理解!
B「自分たちの県をもっと発展させる方法を考えさせたい!」思考!
Aであれば、インバスケットである必要はないと思います。
Bであれば、インバスケットをする価値があります。
この授業の目的は「知識・理解」か「思考」か、どちらなのでしょう?
代案
「熊野町の町長になったつもりで、町民から届けられる課題を解決しよう!」(ねらいは思考力)
①熊野筆をみんなに知ってもらう方法を考えてください!
→祭りなど
②他の町は筆を工場で大量に作っています。しかしウチは、土地が狭くて工業化を進められません。それでも筆で儲ける方法はありませんか?
→手作りのブランド化
③習字の筆以外に、どんな筆作ったらいいと思います?
→画筆・化粧筆・誕生筆など
(次の時間に)じゃあ、実際の熊野町を知ってみよう!(知識・理解)
良い学びを提供してくださったぬん先生に、心から感謝申し上げます。
参考文献